1.はじめに
特許庁が昨年公開したグリーン・トランスフォーメーション技術区分表(GXTI)をもとに各技術をダッシュボードとして可視化しました。
2.GXTIとは
GXTIは
「GXTI (Green Transformation Technologies Inventory)」は、グリーン・トランスフォーメーション(GX)に関する技術を俯瞰するために、2022年6月に特許庁が作成した技術区分表であり、各技術区分に含まれる特許文献を検索するための特許検索式も併せて公開するものです。
とのことで、GXに関する技術を細分化して定めたもの。こんな感じで大区分が5個、中区分が28個、小区分で66個あります。↓
ポイントは区分だけでなくて対応する特許出願を特定するための検索式も公表してくれた点。検索式を介して、だれでも対応する出願を特定できます。
そのため、母集団を作れば、各技術を可視化できます。
今回は最終的にLocker studioで可視化 (ダッシュボードへのリンク)
2.作り方
特許庁のデータベース(j-palatpat)ではヒット件数に上限(3000件)があるため、他の特許データベースで検索できるように検索式を作ります。
ex:gxAエネルギー供給-01太陽光発電-b太陽熱発電であれば、jplatpatの検索式は下記。
H02S10/30/ip+[H02K(24/00+25/00+26/00+27/00+35/00+39/00+47/00+53/00+99/00)/ip+H02N(1/00+3/00+10/00+11/00+13/00+15/00+99/00)/ip+F02C1/05/ip]*太陽,5n,熱/(ab+ti+cl)+[H01L35/00/ip+H01L37/00/ip]*[(太陽+ソーラー)/ab+(太陽+ソーラー)/ti+(太陽+ソーラー)/cl]+F03G6/00/ip*[(タービン+原動機)/ab+(タービン+原動機)/ti+(タービン+原動機)/cl]
これを、PatentsSQUAREの式に置きかえ。
検索データベース 国内特許
式No. 登録件数 検索項目 条 件 式
S002 IPC H01L31/04!+ H01L51/42!+H02S?+H02J7/35//gx01a01a太陽光発電
S003 論理式 S001*S002
S004 IPC H02S10/30!
S005 IPC H02K24/00!+H02K25/00!+H02K26/00!+H02K27/00!+H02K35/00!+H02K39/00!+H02K47/00!+H02K53/00!+H02K99/00!+H02N1/00!+H02N3/00!+H02N10/00!+H02N11/00!+H02N13/00!+H02N15/00!+H02N99/00!+F02C1/05+F02C1/06
S006 名称+要約+請求項 [?太陽?*?熱?]W5
S007 IPC H01L35/00!+H01L37/00!
S008 名称+要約+請求項 ?太陽?+?ソーラー?
S009 IPC F03G6/00!
S010 名称+要約+請求項 ?タービン?+?原動機?
S011 論理式 S004+S005*S006+S007*S008+S009*S010//gx01a02a 太陽熱発電
この作業を各分野毎に対して実行(66個)。
ヒットする特許データをダウンロードして母集団作成。少し加工。
LockerStudioはcsvやスプレッドシートなど、色んなデータをもとにダッシュボードを作成できますが、今回は件数が多くレスポンスを考えてBigQueryに一度投入。
あとはLockerStudio側からデータを接続して好きにグラフ(Chart)を作りこんでいって完成!
3.その他
特許庁のサイトにもあるとおり、技術区分が追加されていくようなので、次の更新を待ちたいと思います。
検索式は今後のデータはSQLで取得できるようにして、自動更新をしたい。作ってみた分かったけれど母集団づくり(検索式作成)が辛い。
PatentSQUAREバージョンのみですが、なるべくJplatpatに寄せた検索式はこちら。※近傍検索の指定をさぼってます。
Kommentarer