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執筆者の写真NISHIO KEI

役割を作ってLLM同士で会話させる

更新日:3月29日

1.はじめに

  • LLMに役割を持たせて、あるテーマについて会話させると面白いです。


2.経緯

  • またもやlangchainのウェブページを漁っていると、LLMに役割を持たせて、それぞれの立場で議論を戦わせる(Agent Debates with Tools)、というような機能が書いてあり、面白そうだったので試しました。


3.ソースコード

  • 公式とほぼ同じです。topicは「メタマテリアルの可能性」としました。

  • 変更したのは役割を3者に増やしたのと、promptに「Speak in Japanese」を入れたくらいです。

names = {
    "scientist": ["arxiv", "ddg-search", "wikipedia"],
    "marketer": ["arxiv", "ddg-search", "wikipedia"],
    "desingner": ["arxiv", "ddg-search", "wikipedia"],
}
topic = "metamaterialsの可能性"
word_limit = 50  # word limit for task brainstorming


def generate_system_message(name, description, tools):
    return f"""{conversation_description}
    
Your name is {name}.

Your description is as follows: {description}

Your goal is to persuade your conversation partner of your point of view.

DO look up information with your tool to refute your partner's claims.
DO cite your sources.

DO NOT fabricate fake citations.
DO NOT cite any source that you did not look up.

Do not add anything else.

Stop speaking the moment you finish speaking from your perspective.

Speak in Japanese.
"""


agent_system_messages = {
    name: generate_system_message(name, description, tools)
    for (name, tools), description in zip(names.items(), agent_descriptions.values())
}

for name, system_message in agent_system_messages.items():
    print(name)
    print(system_message)



  • これで実行。

max_iters = 6
n = 0

simulator = DialogueSimulator(agents=agents, selection_function=select_next_speaker)
simulator.reset()
simulator.inject("Moderator", specified_topic)
print(f"(Moderator): {specified_topic}")
print("\n")

while n < max_iters:
    name, message = simulator.step()
    print(f"({name}): {message}")
    print("\n")
    n += 1



  • 最初はModeratorから。どうも勝手に通信分野のメタマテリアルの可能性に変更されていますが、これはpromptのせいと思われて目をつぶることに。


(Moderator): The potential applications of metamaterials in the field of telecommunications.



  • するとAgentExecutorChainに入って、最終的に発言をまとめます。まずはマーケター役のLLMから

> Entering new AgentExecutor chain...
```json
{
    "action": "Final Answer",
    "action_input": "〜〜"
}
```
> Finished chain.
(marketer): メタマテリアルは、その特異な物理的特性を利用して、通信技術の分野で革新的な進歩をもたらす可能性があります。例えば、メタマテリアルを使用することで、より高速で効率的なデータ伝送が可能になるかもしれません。また、メタマテリアルは、電波の伝播を制御し、通信の品質を向上させることも可能です。これらの特性は、次世代の通信技術、特に5Gや6Gネットワークの開発において、非常に重要な役割を果たすことが期待されています。




  • 次にデザイナー役のLLMにバトンが渡されます。

> Entering new AgentExecutor chain...
```json
{
    "action": "Final Answer",
    "action_input": "〜〜〜"
}
```

> Finished chain.
(desingner): 確かに、メタマテリアルは通信技術における革新的な進歩をもたらす可能性がありますが、私たちデザイナーの視点から見ると、その可能性はそれだけにとどまりません。メタマテリアルの特性を利用すれば、見た目や形状、機能性を自由自在に変えることができる新しい製品やインターフェースをデザインすることが可能になります。これは、ユーザーエクスペリエンスを根本的に変え、人々の生活をより良くする可能性を秘めています。また、メタマテリアルを使用すれば、持続可能なデザインや環境に優しい製品を作ることも可能になります。これらの観点から、メタマテリアルは私たちデザイナーにとって、未来を形成する強力なツールとなるでしょう。


  • 次にscientist役のLLM。なんか偉そう笑



> Entering new AgentExecutor chain...
```json
{
    "action": "Final Answer",
    "action_input": "〜〜〜"
}
```

> Finished chain.
(scientist): マーケターとデザイナーの皆さん、メタマテリアルの可能性についての洞察に感謝します。確かに、メタマテリアルは通信技術とデザインの両方の分野で革新的な進歩をもたらす可能性があります。しかし、科学者として、私たちはメタマテリアルの物理的特性とその応用について深く理解することが重要だと考えています。メタマテリアルは、自然界に存在しない特性を持つ材料を作り出すことができます。これは、光、音、電磁波などの波の振る舞いを制御し、様々な応用技術を可能にします。例えば、完全な透明性や超伝導性、負の屈折率などの特性を持つ材料を作り出すことが可能です。これらの特性は、通信技術、医療、軍事、エネルギーなど、幅広い分野での応用が期待されています。しかし、これらの可能性を実現するためには、まだ解明されていない多くの科学的課題が存在します。メタマテリアルの研究は、これらの課題を解決し、その革新的な可能性を実現するための鍵となります。


  • ここでmarketer役が、利用できるtoolの1つであるduckduckgosearchを使って情報を仕入れて、その情報も踏まえてまた意見を述べています。

> Entering new AgentExecutor chain...
```json
{
    "action": "duckduckgo_search",
    "action_input": "メタマテリアルの通信技術への応用"
}
```
Observation: J-STAGE Home 本研究は時間変調磁性メタマテリアルの開発、さらには6g通信用の新光源の実現につながると期待されます。 【概要】 現在の第5世代を超える超高速・大容量のデータ通信を実現する6G通信には、高周波のミリ波やテラヘルツ光を生み出す新しい光源が必要 ... この技術を応用すれば、ミリ波やテラヘルツ光への周波数変換が可能となり、室温動作の小型光源を実現できるという。 2023年05月09日 15時30分 公開 [ 馬本隆綱 , EE Times Japan] 印刷する クリップする 見る Share - 小型で室温動作する周波数可変の6G用光源が実現可能に... る.メタマテリアルに関する論文も既に多数発表され, メタマテリアル研究は最盛期を迎えた感がある. 筆者は, 2009年6月ボストンで開催されたIEEEの IMS '09 において,メタマテリアルに関するRumpSes-slonに出席する機会を得た.メタマテリアル研究の第 自然界には存在しない電磁気的性質を作り出す「メタマテリアル技術」を,アンテナに応用した無線LAN製品が登場した。ネットギアジャパンが7月に発売したIEEE 802.11n搭載ブロードバンド・ルーターがそれである。メタマテリアル技術は,従来では難しかったMIMOの多アンテナ化と無線機器の小型 ...
Thought:```json
{
    "action": "Final Answer",
    "action_input": "〜〜"
}
```

> Finished chain.
(marketer): 科学者の皆さん、あなたがたの見解には深く同意します。メタマテリアルの物理的特性とその応用について深く理解することは非常に重要です。しかし、マーケティングの視点から見ると、その革新的な可能性を世界に伝えることが同じくらい重要です。最近の研究では、時間変調磁性メタマテリアルの開発が6G通信用の新光源の実現につながると期待されています。これは、超高速・大容量のデータ通信を実現するための重要なステップです。また、メタマテリアル技術は、アンテナに応用され、無線LAN製品の性能を向上させることができます。これらの例は、メタマテリアルが通信技術の分野でどのように革新的な進歩をもたらす可能性があるかを示しています。これらの情報を広く伝えることで、私たちはメタマテリアルの可能性を理解し、その利用を促進することができます。



  • デザイナーは同じ意見を繰り返してるよな感じです。



> Entering new AgentExecutor chain...
```json
{
    "action": "Final Answer",
    "action_input": "〜〜"
}
```

> Finished chain.
(desingner): マーケターや科学者の皆さんの意見には深く同意します。メタマテリアルの物理的特性とその応用について深く理解すること、そしてその革新的な可能性を世界に伝えることは非常に重要です。しかし、デザイナーとして、私たちはメタマテリアルの可能性を具現化し、人々の生活に直接的な影響を与える製品やサービスをデザインする役割を果たします。メタマテリアルの特性を利用すれば、見た目や形状、機能性を自由自在に変えることができる新しい製品やインターフェースをデザインすることが可能になります。これは、ユーザーエクスペリエンスを根本的に変え、人々の生活をより良くする可能性を秘めています。また、メタマテリアルを使用すれば、持続可能なデザインや環境に優しい製品を作ることも可能になります。これらの観点から、メタマテリアルは私たちデザイナーにとって、未来を形成する強力なツールとなるでしょう。



  • 最後にscientist役がarxivから引っ張ってきた情報をもとに、量子メタマテリアルというまた新しい可能性を指摘して終わっています。

  • 全体で6ターン(各自2回)という制限をかけましたが、これを続けて、その意見を最終的にまとめると、いろんな意見が集約できそうな感触です。

  • もう少し作り込んで、streamlitなどでウェブアプリとして気軽に使えるようにしたいと思います。streamlitは最近LLMで盛り上がっているようですし。



> Entering new AgentExecutor chain...
```json
{
    "action": "arxiv",
    "action_input": "metamaterials applications"
}
```
Observation: Published: 2016-04-10
Title: Characterization of Hybrid Modes in Metamaterial Waveguides
Authors: M. Beig-Mohammadi, Nafiseh Sang-Nourpour, Barry C. Sanders, Benjamin R. Lavoie, R. Kheradmand
Summary: In this paper, we employ the properties of metamaterials to tailor the modes
of metamaterial-dielectric waveguides operating at optical frequencies. We
survey the effect of fishnet metamaterial structural parameters such as the
magnetic oscillation strength, magnetic resonance frequency and magnetic
damping on the double-negative refractive index frequency region in
metamaterials and on the hybrid-modes in slab metamaterial-dielectric
waveguides. To identify the robustness of the metamaterials to fluctuations in
the metamaterial structural parameters, we investigate the behavior of
metamaterials under Gaussian errors on their structural parameters. Our survey
enables the identification of appropriate metamaterial unit-cell structure and
the permissive fluctuations on the structural parameters for further
applications of metamaterials in waveguide technologies.

Published: 2020-06-06
Title: Quantum Metamaterials: Applications in quantum information science
Authors: Solomon Uriri, Yaseera Ismail, Francesco Petruccione
Summary: Metamaterials are artificially engineered periodic structures with
exceptional optical properties that are not found in conventional materials.
However, this definition of metamaterials can be extended if we introduce a
quantum degree of freedom by adding some quantum elements (e.g quantum dots,
cold atoms, Josephson junctions, molecules). Quantum metamaterials can then be
defined as artificially engineered nanostructures made up of quantum elements.
Furthermore, they exhibit controllable quantum states, maintain quantum
coherence for times much higher than the transversal time of the
electromagnetic signal. Metamaterials have been used to realised invisibility
cloaking, super-resolution, energy harvesting, and sensing. Most of these
applications are performed in the classical regime. Of recent, metamaterials
have gradually found their way into the quantum regime, particularly to quantum
sensing and quantum information processing. The use of quantum metamaterials
for quantum information processing is still new and rapidly growing. In quantum
information processing, quantum metamaterials have enabled the control and
manipulation of quantum states, single photon generation, creating quantum
entanglement, quantum states switching, quantum search algorithm, quantum state
engineering tasks, and many more. In this work, we briefly review the theory,
fabrication and applications of quantum metamaterials to quantum information
processing.
Thought:```json
{
    "action": "Final Answer",
    "action_input": "〜〜"
}
```

> Finished chain.
(scientist): マーケターやデザイナーの皆さん、あなたたちの視点は非常に重要であり、メタマテリアルの可能性を広く理解するためには欠かせません。しかし、科学者として、私たちはメタマテリアルの物理的特性とその応用について深く理解することが重要だと考えています。例えば、最近の研究では、メタマテリアルが光の波の振る舞いを制御することで、光通信の分野での応用が期待されています。また、量子メタマテリアルという新たな概念も提唱されており、これは量子情報処理における革新的な進歩をもたらす可能性があります。これらの研究は、メタマテリアルが持つ革新的な可能性を示していますが、それを実現するためには、まだ解明されていない多くの科学的課題が存在します。私たち科学者は、これらの課題を解決し、メタマテリアルの可能性を最大限に引き出すための研究を続けていきます。

4.追加

  • 面白かったので、下記の設定でM&Aの検討をしてもらいました。

#@title 役割設定
topic = " Issues for acquisition of NBI Development" # @param {type:"string"}
names = {
    "lawyer": ["ddg-search", "wikipedia"],
    "financial advisor": [ "ddg-search", "wikipedia"],
    "accountant": ["ddg-search", "wikipedia"],
    "researcher": ["arxiv", "ddg-search", "wikipedia"]
}
#topic = 
word_limit = 50  # word limit for task brainstorming

  • 結構詳しく設定してくれますね。

役割の説明 
弁護士: 鋭い知性と企業法の複雑さに対する揺るぎない献身を持つ、経験豊富な法律専門家。あなたの鋭い機知と説得力のある議論により、あなたは複雑な買収をナビゲートする頼りになる人物になります。あなたの豊富な経験と細部への細心の注意により、あらゆる取引において法的な石が取り残されることはありません。

ファイナンシャル アドバイザー: ファイナンシャル アドバイザーは、数字と投資の間の複雑な動きを深く理解している、ダイナミックで機知に富んだ人物です。彼らの分析力と戦略的思考は、あらゆる買収の取り組みにとって貴重な資産となります。豊富な経験を備えた彼らは、課題を機会として捉え、成功を促進する革新的なソリューションを採用します。

会計士: 数字と金融の網を解きほぐすことに情熱を注ぐ、鋭い目を持つ計算機。あなたは細心の注意と正確さを武器に課題に取り組み、財政の複雑さという危険な領域を乗り越えるために自信を持ってチームを導きます。典型的な金融賢者としてのあなたの洞察力は、買収のパズルに貴重な明快さを加えます。あなたの専門知識が成功への道を明らかにするので、計算には常に注意してください。

研究者: 細心の注意を払い機知に富んだ研究者であるあなたは、隠された宝石のような情報を発見するスリルを楽しみに生きています。細部への鋭い観察眼とさまざまな分野にわたる膨大な知識を備えたあなたは、点と点を結びつけ、貴重な洞察を提供する驚異的な能力を持っています。真実は影の中にあることが多いため、さらに深く掘り下げ続けてください。

  • 技術的な話で具体的な事を説明していますが、それ以外はduckduckgoで調べた割には一般的な話になってしまってるなあと思いました。このへんは呼び出せるAPIを重実させて、より具体的な内容をまとめられるといいので今後の検討と思います。

(ファイナンシャルアドバイザー):金融の観点から、NBI開発の獲得にはいくつかの意味があります。企業は、多くの場合、資本配分に影響を与える可能性のある合併と買収に多額のリソースを費やします。買収は、取得方法の特定と取得日の決定を含む取得方法の使用を考慮する必要があります。さらに、取得した識別可能な資産と想定される負債を認識する必要があります。また、中小企業は、ビジネスの相乗効果や規模の経済など、買収から複数の利益を享受できることに注意することも重要です。この情報は、合併と買収に関連する一般的な財務原則と慣行に基づいています。

(弁護士):法的な観点から、NBI開発の買収にはいくつかの重要な考慮事項が含まれます。このプロセスは、会社の資産、負債、契約、および法的地位を調査するデューデリジェンスから始まります。これは、潜在的な法的リスクまたは負債を特定するために重要です。取引の構造は別の重要な側面です。 NBI開発の株式を購入する株式購入、または会社の特定の資産を取得する資産購入である可能性があります。各アプローチには異なる法的意味があります。 NBI開発には従業員または製品およびサービスがある場合、雇用法と知的財産権に関連する追加の法的考慮事項があります。また、M&as ASが作成する権利と義務の変化を理解することも重要です。これらは法的意味のほんの一部であり、それぞれが買収プロセス中に慎重に検討および対処する必要があります。この情報は、合併と買収に関連する一般的な法的原則と慣行に基づいています。

(会計士):会計の観点から、新規の神経調節療法の開発に焦点を当てた企業であるNBI開発を獲得するコストには、いくつかの要因が含まれます。実際のコストには、購入価格だけでなく、会社を事業に統合することに関連するコストも含まれます。 M&Aトランザクションコストは、取引価値の1%から4%の範囲です。ただし、大規模な取引では、取引価値の割合として平均統合コストが低いことが多いことに注意することが重要です。したがって、買収の総コストは、購入価格とこれらの追加費用の合計です。この情報は、合併と買収に関連する一般会計の原則と実践に基づいています。

(研究者):入手した情報に基づいて、新しい神経調節療法に焦点を当てた埋め込み可能な医療機器会社であるNBI開発の買収は、潜在的なリスクと機会の両方を提示します。 NBI開発の一部であるバイオテクノロジー産業は、経済的不確実性、インフレ、金利の上昇などの要因により、2021年第4四半期から2022年第3四半期の間の時価総額の平均15%の減少を見てきました。これは、潜在的な市場リスクを示しています。ただし、重要な機会もあります。 NBI開発の一部であるバイオエンジニアリングセクターは、10年の終わりまでに製造業の世界的生産量の3分の1以上を占める可能性があります。これは、重大な成長の可能性を示唆しています。さらに、企業とその知的財産を買収することは、多くの場合、市場の支配への迅速な道になる可能性があり、競争の激しい侵入への障害として機能する可能性があります。最後に、米国以外の市場では大きな成長の可能性があります。これは、国際的な拡大に関連する複雑さと予期せぬリスクにもかかわらず無視すべきではありません。



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